この記事を書いた人

現在の年齢:31歳
当時の年齢:23歳
旦那との出会いと結婚
旦那とは、大学卒業後に働き出した職場での知人に紹介してもらって出会いました。
自宅が近かったこともあり、仕事終わりに食事に行く関係になりました。
当時は、長く付き合った元彼と別れて時間も経っておらず少し寂しい気持がありました。
なので寂しさを埋めるような、時間を潰すような感じで誘われれば食事に行っていたように思います。
特に好意はなかったものの
「お付き合いしてください」
と言われるがままにお付き合いする事になりました。
特段会話が弾むわけでもなく、好きだ!と恋焦がれたこともないし、趣味も全然合いません。
それなのになぜかだらだらと交際が1年半も続き、付き合うのがしんどくなってきました。
そんな折、本気なのか冗談なのかわからないようなプロポーズをされました。
たいして好きでもないのに、なんとなく結婚しました。
「結婚したら専業主婦になって欲しい」
と頼まれたので、言われるがままに専業主婦になりました。
自分のやりたい事もなく、好きな事もなく、無気力状態で、ただただ流されるように生活していました。
旦那は元々女遊びに忙しくしている方です。
そんなことは、もちろん出会った当初から知っていました。
態度や匂いなど、些細なものでわかるものです。
しかし、私は旦那に好意も持っていないので、そんなことはどうでもよく、好きにさせていました。
もちろん嫉妬心もありません。
驚くほど淡々と接するだけです。
私も元々男性関係が奔放な方です。
ですがこれは敢えて伝えることでもないし、旦那には隠していました。
それなのになぜ結婚したのか、自分でも今もって全く不明です。
旦那は仕事はできるタイプで、稼ぎも良かったので、そこだけに価値を見出したように思います。
結婚生活
結婚当初は気持ち新たに、旦那に尽くしてみようと真面目に考えていました。
旦那の女遊びもピタッと収まったからです。
今までに関係を持った男性たちの連絡先も、自ら全て消したのです。
私も生まれ変わって、綺麗に誠実に生きていきたいと思ったのです。
ですが少し月日が経つと、旦那の女遊びは以前と何も変わらなくなりました。
しかし、それに対する嫌悪感は全くありませんでした。
やはりそうですよね。
お好きにどうぞと思っていました。
結婚から半年ほど経った時に、旦那と軽い口喧嘩をしました。
この時に、私の結婚生活を頑張ろうとしていた糸が切れて
「私も自由にさせてもらおう。」
と思ったのです。
私は専業主婦です。
旦那が忙しくしている間、私はたっぷり自由時間、遊ぶ時間があります。
人間そう簡単に変われないな、とつくづく思いました。
不倫相手との出会い
そこで、まず楽しく行けそうなジムを探し始めました。
アプリで人探しをするのは、少し違う気がしました。
出会ってセックスだけをしたいわけではありません。
セックスもあれば嬉しいけれど、それ以上に楽しく会話できる相手を欲していました。
家の中での楽しいと思える時間が極端に少なかったからです。
誰でも良いわけでもない、不特定多数と出会いたいわけではなく、素敵な人が1人いればいい。
そんな考えで、まず運動不足を解消して、気分良く過ごしたい。
あわよくば綺麗な身体になりたい。
そしたら、いい出会いもあるのではないかと考えたのです。
ジムを探し始めると、もう迷いはありません。
よさそうなところに予約して、当日中に体験、そのまま入会しました。
何度も通うと、いつも見かける顔がありました。
それが不倫相手となる男性です。
お互いによく顔を合わせる人として認識していたので、どちらからともなく会話が始まりました。
歳は10コほど上だけれど、イギリスと日本のハーフの綺麗な顔と、知的で教養のある話しぶりに魅力を感じました。
交友関係も趣味の幅も広く、単純に興味が沸きました。
その上、日本語と英語だけでなく、何言語も流暢に使いこなして仕事する姿に、とてつもなく惹かれたのです。
エスコートも上手で、久しぶりに素敵な人と出会えたと、ドキドキを感じたのをはっきり覚えています。
始めはお茶を楽しみ、食事に行くようになりました。
何度目からかホテルでも楽しむようになります。
彼も既婚者で子持ちですが、月に1.2回、仕事の合間に時間を作ってくれていました。
とにかく褒めてくれて、全てを肯定してくれる心地の良さにハマってしまいました。
出会ってすぐの時に、お互いに既婚者と伝えていたのが良かったのだと思います。
お互い近づきすぎる事なく、心地よい距離を保てますから。
連絡の頻度もしつこいと感じるようなものでは無く、思い出した頃に連絡を受けるというちょうど良さでした。
手助け
そんな関係を2年ほど続けていた時です。
旦那の仕事の都合で、海外へ1ヶ月ほど行く事になりました。
私も旦那も、英語を流暢には話せません。
日常生活程度の会話はできても、仕事として専門の話をすることができないのです。
なので、通訳として誰かに同行して欲しいという事になりました。
旦那には、
「英語を教えている先生で、イギリス人の男性が知り合いにいるから一緒に行けるか聞いてみるね。」
と話してみました。
まったく疑わずに、
「それはいいね、ありがたいね。」
なんて返答されました。
不倫相手に一緒に来られないかをまず聞いてみましたが、残念ながら仕事を休むことができないと断られてしまいました。
しかしすぐに、通訳ができる知人を快く紹介してくれました。
おススメのレストランや観光地、宿泊地、現地の知人までも紹介してくれたのです。
そして彼のおかげで、何の不便もなく海外旅行兼仕事に行けたのです。
すごく助かったので、彼に対する感謝は大きかったです。
教えてもらったお店も素晴らしくて、とても充実した旅行になりました。
また、共通の知人ができた事に嬉しくなりました。
このことを機に、不倫相手との仲がさらに深まりました。
以前からよく
「元気?」
と何気ないメッセージをもらっていたのですが、日常の出来事や仕事のことなど、より詳細をお互いに話すようになりました。
疎遠と再会
ですが、少し距離をとっていた事もあります。
ある程度の年齢になった私は、自分の子供が欲しくなりました。
誰との子でもいいけど、とにかく自分の子供が欲しい。
そう思って旦那と相談し、妊活を始めたのです。
男性不妊のあった旦那との間に子供ができないなら、他の心許せる人との子供が欲しいとまで話し合いをしました。
しかし治療を始めるとすぐに妊娠がわかりました。
その時に、不倫相手の彼とは少し疎遠になってしまいました。
妊娠、出産で遊ぶ気にならなかったのです。
その間も定期的にメッセージをくれていたのですが、返信することもありませんでした。
ですが、1年ほど経って子供がある程度育ってきた時に、自分の時間を持つことができていました。
その時にふと、また返信してみようと思ったのです。
子供が産まれたことを報告すると、すごく喜んでくれました。
彼からはすぐに返信が来るので、久しぶりのやり取りが楽しくなりました。
次いつ会おうかとその日に約束をしたほどです。
久しぶりの再会も楽しく、セックスも今まで以上に丁寧にしてくれて、心身ともに満たされました。
彼は、裸や下着姿でベッドに横たわる姿を鑑賞するのが、どうも好きらしいです。
以前と変わらず隅々まで鑑賞され、その感想を言葉にされるセックスは、旦那には無いもので、私の気分を高めてくれました。
身体の上から下までじっくり眺めて
「以前も綺麗な身体だったけど、今はもっと綺麗だよ。」
と、こちらが喜ぶ言葉を、彼はいつも忘れませんでした。
お互い親になったこともあり、子供の話をよくするようにもなりました。
子供の写真を送り合ったりもしていて、互いの子の成長を見るのが楽しみになりました。
彼には、うちの子供をどこの幼稚園に通わせようかという相談もしていました。
こういう相談は旦那にはしていません。
もし相談したとしても、お金のことは心配ないから、何でもいいよ、任せるよ、と言われるのがオチだからです。
旦那にとっては、私が勝手に決めて進めてくれているような形になっています。
子供の習い事に関しても、ほぼ私の意見で通しています。
そんなある時、彼が昔話してくれたことを思い出しました。
彼が若い時、幼児教室を開いていたとか、幼稚園、学校の先生として英語を長らく教えていたという話です。
英語の先生になってもらう
私は、子供を英語教室に通わせようと思ってるという話を彼にしました。
はじめは
「いいんじゃない?遊び感覚で楽しく通えたらいいよね。先生によって楽しさが変わりそうだね。」
と言葉を交わしていました。
後日、私は軽い気持ちで
「あなたが私の子供の英語の先生になってくれたらすごく楽しいだろうし、安心できるんだけど。」
と言ってみたのです。
彼は驚いていましたが、考えておくねと言ってくれました。
何日か経って英語の先生になる事を承諾してくれました。
私も、まさか本当に受け入れてくれると思っていなくて驚きました。
「英語を教えるのは久しぶりだし、小さい子供相手の先生になるのはもっと久しぶりだから、緊張する。」
と言って笑っていました。
旦那には
「以前海外旅行の時に通訳を紹介してくれた方が、今また英語の先生をしているから、そこに通わせようと思っている。」
と伝えました。
ダメだというタイプでない旦那は「もちろん、いいよ」と言ってくれました。
これで、子供の英語の先生が不倫相手に決定しました。
ファミレスやカフェで週に1回3,40分程度の授業をしてくれていました。
さすが、小さい子相手に教えていた元先生です。
子供の興味を惹きつけるのが上手で、すごくいい先生になってくれました。
ただ、彼は絵が苦手すぎて
「絵で伝えたいことがあるのに伝わらない。」
と苦戦していたのもいい思い出です。
子供も彼のことが大好きで、授業が楽しくて、次はいつなのかワクワクしている感じでした。
1年半ほど先生を続けてもらっていましたが、彼の本業が忙しくなり、先生を続けられなくなってしまい、終了しました。
授業のための準備がやはり大変だったようです。
仕事の手伝い
英語の先生として働いてもらった後、逆に彼が私に対して仕事の相談してきたことがあります。
彼の本業が忙しくて誰かに手を借りたかったそうです。
私が専業主婦であることから、仕事を少し手伝って欲しいと言ってくれました。
仕事をしたいと1度だけ話した事を、覚えてくれていたのがとても嬉しかったです。
店舗に立つような仕事をするほどの時間は無いけれど、在宅の仕事なら手伝える事を伝えました。
何言語も操る彼ですが、それでも話さないヨーロッパ圏の言語を勉強中だった私に、その分野の仕事を任せてくれたのです。
今まで経験のある仕事とは全く別の、初めての分野の仕事で手こずりました。
しかし、誘ってくれた彼のために頑張らねば!と強い意志がありました。
毎日子育てばかりだった私に、社会との繋がりを与えてくれたのです。
感謝してもしきれませんでした。
恋愛として彼を好きなのではなく、気遣いと人としての優しさが好きで、尊敬しています。
彼もよく私に対して、
「人として好きで、何かあれば手を差し伸べたくなるし、お互いに良い関係で付き合っていきたい。」
と言ってくれています。
現在
子供が学校に通うようになって、私にもまた時間ができた現在。
出会って10年近く経った今でも、彼との関係は続いています。
月に1回程度食事に行ったり、ホテルに行ったりしています。
体の関係だけではすぐ飽きてしまうだろうけれど、お互い信頼関係があるので、精神的なつながりを感じています。
恋愛系のドロドロ不倫とは無縁です。
そんなわけで、出会った当初から、不倫をしている感覚が全然ありません。
旦那に対しての罪悪感も全くありません。
たまにセックスする話し相手?という感覚です。
私は今でも旦那と特に仲良しでもないけれど、不仲でもなく、離婚する気もありません。
この先もずっとこの家庭を守っていくつもりです。
彼も彼の家庭を大切にしているし、これからも変わらないと思います。
それでも私たちの関係も終わりそうにありません。
子育てについて会話したり相談するのも、今までと変わりなく心地よいです。
彼は見習うべき習慣をたくさん持っているので、とにかく話を聞くのが楽しく、タメになっています。
彼とのいい距離感のおかげで、身近すぎることがないせいか、ママ友に話せないような事でも気兼ねなく話せるのです。
元教師らしい、しっかりとしたアドバイスをくれる事もあります。
私は現在でも専業主婦なのですが、これから何か仕事をしたいという話も親身になって聞いてくれます。
いつの間にか、何でも話せる心の支え的な存在になっています。
きっとこの先もよっぽどの何かがない限り、今のような緩い関係を続けていくと思います。